December 31, 2004

マイノリティ・リポート

もっと大きなストーリーだと思ってたら、この程度の話かぁ。
これと言って特徴ないし、中途半端にSFだな。
それでも普通には楽しんだんだけど...普通すぎる。
やっぱお金かけてるならそれに見合ったもの作ってください。
★★☆☆

リベリオン

見た目マトリックスっぽいんだけど、主人公たちが使う
「ガン・カタ」(拳銃の形?)とか言う武術が特徴的。
キレがあってダラダラしないアクションシーンはよかった。
しかし独裁者にキレがないなぁ。アイツしかいなかったのか。
ストーリーも練られた感じではないけど、まあなかなか楽しめました。
★★☆☆

December 27, 2004

みなさん、さようなら

こんな風に人生の最期を迎えるのは確かにいいなと思うけど、
やっぱり死よりは生のほうが重要だろうし、この映画から一番
感じたのもソレ。つまり、人生なるべく充実させたいなーと。
実際、主人公レミは過去にこだわり、人生に悔いもあるし、
友達だって自然には集まらなかったわけだし...それは避けたい。
ジャンキー娘の存在もそういうことでしょう。
まあテーマはそこそこ重いけど、ユーモアも沢山入っていて
すんなり観られる映画です。あんな知的な会話してみたい。
★★★☆

December 24, 2004

ソラリス

小説もタルコフスキー版も知らないんだけど、
逆に先入観のない目で観て、地味〜にすごく良かった。
SFの設定をうまく使って人間の存在とか愛とか
ゆっくりしみじみと考えさせられる。
いやぼくもね、自分がなんで自分で、どうしてここにいるんだろう
なんてよく思ったもんですよ。なぜかいつもトイレで。
しかしよくこんな一般ウケしなさそうな映画作ったなぁ。
★★★★

December 22, 2004

21グラム

アモーレス・ペロスと同じ監督だそうだけど、
これならあっち観たほうが断然いいと思う。
テーマや登場人物の繋がりなんかは通じるもがあるのに
21gの重さがイマイチ表面的にしか伝わってこない。
メメントみたいな時系列の見せ方も必要なのかな...?
中途半端にサスペンス的な楽しみ方しちゃったよ。
★★☆☆

December 13, 2004

キル・ビル Vol.2

面白くなくはないけど、そんなに面白くもない。
なんで、中国人じじいの修行が回想シーン扱いなんだよ。
ぼくらの感覚では、修行を終えたならベラボーに強くなきゃダメだよ。
あと、これで愛は感じませんでした。
★★☆☆

November 29, 2004

スクール・オブ・ロック

バンドでの成功を夢見るも全く芽のでないデューイ。
金のためにエリート小学校のニセ教師をはじめた彼は、
子供達にロックを教え込み、バンドバトル出場を目指す展開に...

ロックのことはあまり知らないし、ストーリーなんかも
よくあるパターンではあるけど、痛快ですごく楽しめた。
ジャック・ブラックのキャラだけでも十分面白いよ。
欲を言えばベースの彼女にもスポットを当ててあげたい。
ぼくもベースの練習しなきゃ。
★★★☆

November 28, 2004

ハルク

人気アメコミの映画版。

うーん、とにかくつまらない。
大した見せ場もないままダラダラ長くて、
主人公の苦悩を描こうとしてるみたいだけど中途半端。
そして、CGのくせにワイヤーで釣ってるようなジャンプ。
全然エンターテインメントになってないなぁ。
作り手はこれで満足なんでしょうか...?
★☆☆☆

November 20, 2004

キッチン・ストーリー

ノルウェーの独身男性の台所での行動パターンを調査するため
スウェーデンの"家庭研究所"からやってきた調査チーム。
調査員と被験者は会話をすることすら禁じられているが...

こういうシュールな設定はすごく好き。
だから前半のおかしさを通して一本作ってもらってもいいな。
ハートウォーミングな部分も好きではあるけど、ちょっと普通。
★★☆☆

November 12, 2004

アメリカン・ラプソディ

鉄のカーテンを抜けてハンガリーからアメリカへ亡命した家族。
唯一取り残された次女の、実話に基づくストーリー。

家族探しの旅かと思いきや、全然違った。
里親と実の両親の間で揺れる少女の自分探しがテーマ。
それならそうと、スカーレット・ヨハンソンの出番を早めて欲しいな。
一から成り行きを追ってて時間配分均等すぎな気が...
そんなこといいつつも、いい話ですよ。
★★☆☆

November 11, 2004

スパニッシュ・アパートメント

就職に有利と勧められ、スペイン留学を決めたグザヴィエは、
各国からの留学生が共同生活するアパートの一員となる...

これはさりげなくいい映画だったなー。
意外と深いのに、気軽で楽しい。
ぼくも自分のことは考えてるつもりだったけど、
もう一度見直してもいいかな、ってな気分。
この思いをニートのバカどもにぶつけたい。
★★★★

November 09, 2004

ミスティック・リバー

娘を殺されたジミー。その晩血だらけで帰宅したデイブ。
担当刑事ショーン。幼馴染み同士が関わる事件の行く末とは。

これ、普通にミステリーとして観たんだけど、その割には
アタマひねることないし、ラストはモヤモヤ気分。
で、mixiの一言レビュー見てようやくその政治色に気づく。
言われてみればモロそうじゃん。そっちにアタマ使え>オレ。
振り返れば、現実と同じ感情が次々と引き出されてたよ。
悲しい、救われない、腹立たしい、という批評はある意味正しいですね。
★★★★

November 07, 2004

ブルークラッシュ

サーフガールがトラウマを乗り越えて大会に挑む話。

ストーリー自体はまあ普通だけど、意外と出来すぎてなくてよい。
なにより観ていて気持ちよかった。
特に波の映像は爽快。水中でも筒状になるなんてすごいね。
夏になんとなく流しておきたいような作品。
行ってみたいです、ハワイ。
★★☆☆

November 03, 2004

マグダレンの祈り

アイルランドに1996年まで存在した女性矯正施設。
その歪んだ実態を実話に基づいて描いた作品。

こんなおかしな修道院がつい最近まであったとは...
この施設がなくなったからといって、権力や無知の危うさは
色んなとこに潜んでる。気をつけろ、と思った。
大統領選にも潜んでる。
★★★☆

October 31, 2004

シカゴ

現役スターとスター志望、二人の女が刑務所行きに。

これは30分でギブアップしそうだった。
別にミュージカルでも、音楽やストーリーに惹かれるものが
あればよいのだけど、基本的にはタモリ派です。
ヘドウィグみたいなのって他にもあるのかな。あれは好き。
★☆☆☆

ザ・コミットメンツ

アイルランド、ダブリンの若者たちが成功を夢見て
敢えて黒人の音楽、ソウルのバンドを結成するストーリー。

観る前は、おきまりのパターンを想像してしまうけど、
そうはいかないところがさすが名匠。
ひとり大人な「唇のジョーイ」の終盤のセリフが象徴的だった。
向こうの労働者階級のおかれている状況とか
劇中のソウルナンバーの数々を知っていたらより楽しめたと思う。
おっさんだと思ってたボーカルが16歳で、歌も本人と知ってビックリ!
ちなみに、うちのバンドのギターもおっさん度はいい勝負です。
★★★☆

October 19, 2004

未来世紀ブラジル

未来の情報管理社会。当局に追われる身となった女性ジルを
守ろうと、管理側の人間であるサムが平凡な日々を捨てる。

「未来世紀」から想像していた内容とは全然違ったものの、
世界観もユーモアもメッセージ性も暖房修理も好き。
ただ、テリー・ギリアムの脳を覗いてるみたいでパワーが要った。
一回じゃ消化しきれてないので、機会があればまた観たい。
★★★☆

October 18, 2004

大人は判ってくれない

学校でも家庭でもやっかい者扱いの少年アントワーヌ。
彼を取り巻く環境を彼の視点から描いた青春映画。

1959年の作品だけど、近年の問題と変わらないことに驚いた。
ただアントワーヌ君の場合は、運の悪さも重なってるね...
子供は純粋な分悪の要素も持ってるわけで、ちょっと軌道修正
してあげるために反感を買うのは仕方ないと思うけど。
子供をダメにしてしまう大人って中身は子供ですよね。
★★★☆

October 16, 2004

コヨーテ・アグリー

ソングライターを夢見てN.Y.に上京した女の子の
シンデレラストーリー。

普通に楽しめるけど、苦労してる感があんまり無くて達成感薄いなー。
挫折の理由&立ち直りのきっかけも取って付けたような...
恋愛とか親子愛とかコヨーテとかも全体的に浅い感じ。
まあでも、やりたい事ある人はやるべきなのは確かです。
★★☆☆

October 15, 2004

ドラムライン

スネアの腕を買われ、奨学生として大学に入ったデヴォン。
思い上がりから名門マーチング・バンドで個人プレイを連発ってな話。

音楽だけどスポコン系。"one for all、all for one"を思い出したりして。
ストーリーはお約束系だけど、これはこれで十分かな。
マーチング・バンドのパフォーマンスが予想以上に楽しくて
リズムに反応してしまう人には気持ちのいい映画かと。
ぼくもブラスバンドにいたので気持ちが高ぶりました。
★★★☆

October 12, 2004

セレンディピティ

NYのデパートで偶然出会った男女が、互いに惹かれつつも
運命の再会を信じてどーたらこーたら。

もうベッタベタのラブストーリー。
他にもこんなんいっぱいあるでしょうに。
別に観ても観なくてもいいような感じ。
★☆☆☆

October 07, 2004

少女の髪どめ

イランの建設現場、怪我をした父の代わりにやってきた
アフガン難民の少年は実は少女だった...

ということでイラン人青年ラティフの手のひらの返しようは
すごかったな。子供ゆえの突っ走り具合とか、ヒューマンドラマ
としては温かくていい感じだったけど、問題点のほうに
もっとメスを入れてもらったほうが良い気がします。
★★☆☆

October 04, 2004

ジョンQ-最後の決断-

リストラで苦しい生活を送っていたジョン。心臓病で倒れた息子の
治療費が工面できず、最後の手段に出る。

雇用や医療制度、保険といった社会問題をテーマにしていて
庶民の怒りをスッキリさせてくれるところは良かった。
でもストーリー出来すぎ、先が読めすぎでちょっと陳腐な感じ。
もう少しリアリティがないと感動できないよ。
★★☆☆

September 28, 2004

パーティ・モンスター

90年代初頭のNYクラブシーン。その絶頂期から、やがて衰退し
殺人事件にたどり着くまでを実話に基づき描いた作品。

これ、主役はマコーレー・カルキンなんだけど、約10年ぶりの復帰。
彼しかいないと何とか説得したらしく、確かに素晴らしかったですよ。
そんな彼もリアルに逮捕。
次にスクリーンで会えるのはまた10年後くらいかな。
やはり、安易にカネ、成功、名声、栄光を手に入れてしまうとダメ
なんでしょうか。そんなこんなを考えさせてくれる映画だけど
クラブキッズたちのファビュラスぶりを見てるだけでも楽しいです。
★★★☆

September 27, 2004

セントラル・ステーション

リオの中央駅で手紙の代筆業を営むドーラが、
そこで知り合った少年ジョズエの父親捜しに付き合う話。

文句なしにいい映画だった。
それにロードムービーは好きなので、その点でも好み。
ブラジルってこんなとこ、というのも垣間見られる。
未だに農村部とか出稼ぎ労働者は識字率が低いらしい。
感動しつつ、そんな問題も考えさせられる作品でした。
★★★★

September 23, 2004

バロン

18世紀末のドイツ。冒険家バロン男爵がかつての家来を捜し集め、
トルコ軍の侵攻から街を救うというのが表面的なストーリー。

「ほら吹き男爵の冒険」という有名な話がベースだそうだが、
とにかくすごい世界観だった。家来の超人的な能力はもとより
月世界や火山の設定やちょっとしたセリフがシュールで、哲学的で...
ぼくはコレ結構好き。これで中世じゃなければもっと好きかも。
メッセージ性も強くて好みがバッサリ分かれる内容なのに、
パッと見娯楽大作っぽいので興行的に大コケしたのも分かります。
★★★☆

September 20, 2004

少林寺

今じゃジェット・リーになってしまったリー・リンチェイのデビュー作。
なんか今やってる仕事が少林寺っぽいからか、衝動的に観ることに。

いやー、やっぱいいですね、コレ。
こんな動きのキレは今の映画ではなかなか観られない。
カンフー映画全盛の頃に子供でよかったよ。すげー覚えてた。
ってゆーか、今でもテレビでやれよ!
あー暴れたい。
★★★★

September 19, 2004

ぼくは怖くない

1978年、舞台は南イタリアのすんごい田舎。5軒しか家がない。
少年ミケーレは、友達と遊んでいた廃屋で怪しげな穴を見つけ、
中に誰かがいることを知ってしまう...

と言っても怖い映画ではなくて、割とノスタルジックな感じ。
ドキドキ感もあってストーリーを追うだけでも楽しめる。
ただ、その根底にあるイタリアの貧富の差のことは詳しくないので、
大人の事情のほうも知りたいです。
★★★☆

September 10, 2004

ディープ・ブルー

製作に7年、撮影フィルム7000時間分という海洋ドキュメンタリー。
今日の虎の門で井筒監督が絶賛してたけど、たまたまぼくも見に行ってた。

でも最近仕事で睡眠が不規則だったこともあり、睡魔との闘い。
確かに見たことない貴重な映像ではあるのだが...そんなにグッとこなかった。
なによりベルリン・フィルハーモニーの音楽が飽きちゃう。
もちろん深海の妖しい奴らは別格。こういうのをもっと見たい!

同種のドキュメンタリーとしてはWATARIDORIがあるけど、
個人的にはどうしてもあっちに軍配が上がってしまう。
でもぼくのアタマがシャキッとしてなかったのも悪いので、いつかまた観ます。
★★☆☆

August 19, 2004

死ぬまでにしたい10のこと

夫と二人の子供をもつアンは、23歳にしてガンの宣告を受ける。
彼女は残された数ヶ月にやるべきことをノートに書き留める...

かなり期待して観たのだけど、期待した重さが全くなかった。
23歳といえば、あとちょっとの命を冷静に過ごせるほど大人ではないと思う。
遊びたい盛りに出来なかったことを実行しようとする姿も見られるけど、
それでもリアリティがなかったなぁ。
死ぬことより自分が死んだ後を意識してるから、迫ってくる死を感じないし。
まあそれは原題が"My life without me"だから正しいのだと思う。
そう思っていつかまた観れば、感想が変わることもあるでしょう。
★★☆☆

August 15, 2004

鬼が来た!

第二次世界大戦末期、舞台は日本軍占領下の中国の村。
ある夜、マーの家に正体不明の男が押し入り、麻袋2つを預かるよう脅す...

終戦記念日ということで。
日本軍の残忍さを描いた抗日映画と思っていたが、そうでもない。
もちろんそういう一面もあるけど、ストーリーの大半はユーモラスで
戦時下に置かれた個々の人間について考えさせられた。
連合軍も含めた戦争全体を問うている感じがよかった。
★★★☆

August 14, 2004

華氏911

説明するまでもないけど、ブッシュ政権・イラク戦争を批判した
マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画。

多くの人がそう思っていたことを確認しに行く映画だと思う。
そして思っていたより相当ヒドいと知り、やるせなくなる。
息子を失った女性の「人がこんなに無知だとは...」というセリフが
忘れられない。ぼくたちが確認するだけでなく、そう思っていない人や
無関心な人こそ、どうにかして観てほしい。
★★★★

August 12, 2004

イン・ディス・ワールド

パキスタンのアフガン人難民キャンプで育ったエナヤットと
いとこの少年ジャマールがロンドンを目指して命懸けの旅をする話。

フィクションではあるけど、ドキュメンタリー的緊張感満載。
主人公たちは本物の難民から選び、密航ルートも難民たちの体験談を
元に構成されたリアルなロード・ムービーだった。
船にぎゅうぎゅう詰めでやってくる難民たちのことが頭をよぎる。
なんで世の中こんなに差があるのでしょう?
★★★☆

August 10, 2004

ラブ・アクチュアリー

沢山の登場人物たちの、それぞれの愛を描いた作品。

ぼくの苦手なカテゴリーと思ってたけど、気楽に観られるかな
と思って借りてみた。そんでなかなか楽しめた。
何組もあるペアの話が、うまいこと切り替わって飽きないし
ハッピーだけではないのがよかった。
小泉に言わせたいセリフをヒュー・グラントが言ってましたよ。
その辺の風刺もマル。
★★☆☆

August 05, 2004

スリーピー・ホロウ

18世紀末、NY郊外の村で起こった連続首切り殺人。
捜査官イカボッドは、頭脳と科学での捜査に乗り出すが...

普通に観てられるけど、期待した分ストーリーがイマイチかな。
人間関係の肝心な部分がちょい把握しずらかったし。
ジョニー・デップは良かったのと、イカボッドという名前で星おまけ。
★★☆☆

July 30, 2004

スリーパー

1973年に冷凍保存された男が、約200年後に解凍され
反体制運動に利用されるSFラブコメディ。

ジャケ買いならぬ、ジャケ借り。
期待通り結構面白かった。ベタなギャグと突飛な発想が
混ざっていて結構好き。チープなSF観も30年後の今にマッチしてた。
ウディ・アレンはいいですね。
★★★☆

July 26, 2004

レッド・ドラゴン

FBI捜査官グレアムは、連続猟奇殺人の犯人像を求め、
かつて自ら逮捕したレクター博士に捜査協力を依頼する...

ハンニバルがあんな調子だったので、全然期待せずに観たが
十分楽しめた。こっちのほうがサスペンスとしてちゃんとしてる。
殺人鬼の葛藤がなかなかよかった。
でも、シリーズとしては1作目なのに、羊たちの沈黙を前提とした
みせかたをしてるような... その辺は原作とか知らないし、
面白かったから別にいいや。
★★☆☆

July 24, 2004

息子のまなざし

職業訓練所で木工を教えるオリヴィエ。
そこへ入所してきた少年は、彼の息子を殺した犯人だった。
そうと知りながら、オリヴィエは自分のクラスで彼を受け持つことを決意する...

うーん、言葉ではうまく言えないけど、すごく伝わった。
いわゆる感動というとちょっと違うなぁ。そういう単純なものではない感覚。
見てよかった。
★★★☆

July 20, 2004

座頭市

北野武監督作品。
普通に楽しめた。現代風のエンターテイメント性が加えてあるけど、
全然変な感じはなくて、いい感じでした。
まあ、北野作品だからというより、勝新の座頭市も
これくらい楽しめたと記憶しております。
★★☆☆

July 19, 2004

夜になるまえに

キューバの文学作家、レイナルド・アレナスの生涯を描いた作品。
というか、彼が死ぬ前に書いた自伝を映画化したのかな?

まずキューバが美しい。まさに楽園といった感じ。
そんで、浜辺で子供のようにはしゃぐホモたち。楽しそう。
それだけに悲劇とのギャップが印象に残る。
アレナスが子供時代に熱狂した革命に逆に弾圧され、
アメリカに亡命するはめになるのも皮肉に思う。
少なくともキューバ革命について、もっと知ってから観るぺきだった。
ジョニー・デップが二役やってるとこなど、混乱する部分もあったなぁ。
★★☆☆

July 18, 2004

リード・マイ・リップス

難聴をものともせずルーティンワークをこなすカルラ。彼女のもとへ
アシスタントとしてやってきたポールは刑務所を出たばかりの粗野な男。
地味で男性経験に乏しいカルラがポールに男としての魅力を感じる一方、
カルラの読唇術を知ったポールは、彼女にある計画への協力を求める...

サスペンスだと思ってたけど、メインはラブストーリーだった。
という内容なので、個人的にはちょっと話が物足りない感じ。
決して美女とは言えないカルラが、予想外の度胸を見せてくれたとき
ポールが彼女を好きになるのは分かる気はします。
★★☆☆

July 10, 2004

テープ

とあるモーテルの一室で再会した、ヴィンスと高校時代の親友ジョン。
新人映画監督で良識人のジョンは、やさぐれた生活を送るヴィンスに
説教をはじめるものの、のらりくらりとかわされ、
やがて立場も逆転してしまう...

ということで、なるほど、こういう映画だったか〜。
当時チラシはもらっていたものの、前知識なしで見てよかったかも。
変な先入観がなかったからこそ、そこそこ笑えて最後まで楽しめた。
あとで知ったのだが、ウェイキング・ライフと同じ監督だそうで、
実験的っぽい作風には納得。それだけに映画を観慣れた人向けと言えそう。
内容的にはたわいもないけど、ぼくはこれ結構リアルだと思った。
人間って、こんな感じで「思いつき」で行動するもんだ。
練られたサスペンスだと思って観ちゃダメです。
★★★☆

June 24, 2004

刑務所の中

趣味のモデルガンをいじくりすぎて、銃刀法違反で
服役するハメになった花輪。彼の経験した刑務所生活とは...

これ、当時タモリ倶楽部で取り上げられて気になってた作品。
刑務所での日々が淡々と説明されてく感じだけど、面白くて全然飽きない。
山崎努の語る心中がすごくいい。
原作者自らの体験談というだけあって、リアルな人物像で笑える。
そんで、塀の外での生活がどれほど恵まれてるか考えさせられる。
今後はお菓子とかもうちょっと大事に食べます。
★★★☆

June 20, 2004

アマロ神父の罪

メキシコの小さな町の教会に派遣された新米神父のアマロは、
地元の神父の不正を目の当たりにして戸惑う。
しかし、司教の期待や自ら抱く野心から、権力に逆らうことはしない。
そんな彼もやがて泥沼にはまってゆくことに...

うーん、そのものズバリのタイトル。ホントに罪だ。
メキシコやアメリカでは上映中止を求める抗議もあったとか。
ただ、聖職者を題材にしつつも、内容自体は人間の野心とモラルを
描いたもので、誰が観たっていろいろ考えさせられるだろう。
特にラストはそう来ましたか、という徹底ぶり。ここで星ひとつアップです。
★★★☆

June 17, 2004

キリクと魔女

アフリカの小さな村を舞台にした、フランスのアニメーション作品。
生まれたての赤ん坊キリクが、村を苦しめつづける魔女に立ち向かう話。

これもガーデンシネマ繋がりで、ほぼ日イベントもあったらしい。
絵と音楽から感じるアフリカに、なんだかすごく落ち着き、
ストーリーに散りばめられた教訓にうなずく。
分かっちゃいるけど、改めて突かれるとイタイのだ。
これは子供には少し難しいだろうけど、こういったアニメや絵本って
なくしちゃいけないよな。最近の童話事情が心配になってきた...

個人的に注目したのが、「小鬼」と呼ばれる魔女のしもべ達。
あのデザインと動きはかなりイケてます。クリエイターは必見。
★★★☆

June 16, 2004

スコルピオンの恋まじない

保険会社の辣腕調査員ブリッグスと同僚の才女ベティ・アン。
犬猿の仲の二人が、あるきっかけで事件に巻き込まれてゆくストーリー。

ガーデンシネマで公開中は、そのメルヘンチックなポスターを横目に
恋愛モノって興味ないなぁ、なんて勝手に思ってたら、また違った。
サスペンス風味な小気味の良いラブコメディで、見て損はなかった。
ブリッグスのセリフがねぇ、いちいちキレがあるんですよ。
味のある、大人な映画です。ウディ・アレンってカッコイイな。
★★★☆

June 13, 2004

サウンド・オブ・サイレンス

感謝祭を控え、家路を急ぐ精神科医のネイサン。
しかし同じ精神科医の友人から急患で呼び戻される。
患者は、誰にも心を開こうとしない分裂症の少女...

タイトルに惹かれて観てみたが、結果的にはこの大袈裟な
邦題にしてやられた感じ。
決して退屈したわけではないけど、全体的にオリジナリティを
感じられない、ありがちなサスペンスでした。
★☆☆☆

June 10, 2004

北京ヴァイオリン

息子のヴァイオリンの才能を信じて疑わない父は、
貧しいながらもコツコツ貯めた全財産を手に、二人で北京へ。
人々との触れあいを通して徐々に成長する息子と、
息子の成功を夢みて奔走する父の親子の絆とは...

もう、これは素直に感動。
成長するのは少年だけではなく、みんななのだ。
最近流行りの電車男を読んだときに思ったのと同じく、
世の中こうだったら捨てたもんじゃない。
人を殺したりするのは悲しいです。
★★★★

June 09, 2004

鮫肌男と桃尻女

組の金を横取りして逃亡中の男が、ワケあって家を出た女を
道連れに追われるストーリー。

冒頭は期待させてくれたが、どうも違った。
キャラはそれぞれ個性的で、互いのやりとりもそこそこ面白いのだが、
映画そのものは取り立てて盛り上がるわけでもなく、途中で飽きてしまった...
岸辺一徳とかいいんだけどなぁ。
なんというか、浅野を使ってちょっとオシャレな映画を撮りたかった、
という以上のことは感じませんでした。
★☆☆☆

June 06, 2004

ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ

ヴィム・ヴェンダースとライ・クーダーによる音楽ドキュメンタリー。
美しくて開放的なキューバの町並み、
色とりどりのクラシックカーに砕け散る波しぶき。
以前観たときは、その癒し効果によりボケーッと流してしまったが、
今回は、順にスポットを当てて紹介されていくメンバーそれぞれに
親近感をおぼえ、カーネギーホールで迎える大団円ではもう感動。
カッコイイよ、あんた達...
80、90にもなって、もう一人子供が欲しいとか、これから英語を
覚えなきゃって、年齢って言い訳にならんのですね。頑張ろ。
梅雨に入ってしまったけど、これから夏にかけてピッタリの映画です。
★★★☆

メンバーの一人であるコンパイ・セグンドは、2003年7月13日
永眠されたそうです。享年95歳。
最後にあれだけ輝けたのは幸せだったのではないでしょうか。

June 05, 2004

僕のスウィング

夏休みの間、北フランスの祖母の家に預けられた少年マックス。
ジプシーの居留地でスイング・ギターの名手ミラルドに魅せられ、
骨董屋の娘スウィングにクズ同然のギターを譲ってもらう。
ミラルドにギターを教わりながら、ジプシーの生活に溶け込んで
ゆくと同時に、異性のスウィングが気になりはじめる...

ストーリー的には少年の淡い恋心とひと夏の思い出だけど、
テーマはジプシーの存在と彼らの音楽のようだ。
それらが少年の純粋な視点で自然に描かれていて、
切なく、とても雰囲気のいい映画だった。
そんな中、マックスの祖母や母親の存在によって
世の中の歪みについても考えさせられる。

ミラルド役のチャボロ・シュミットという人は、ジャンゴ・ラインハルトの
最も忠実な後継者と言われているらしい、本物のギタリスト。
序盤のプレイは食い入るように見てしまった。もっとみたい!
★★★☆

June 02, 2004

キル・ビル Vol.1

想像してた通り、ストーリーとかどうでもいい映画だなー。
なんか学生の自主制作映画みたいだった。
そんな世界観が売りなのも分からないでもない...
ぼくはタランティーノという人をよく知らないので、
どこまで本気でどこまでネタでどこまでオマージュなのか
判断できないけど、ツッコミどころが満載な面白さ、
というのは確かにあって、実際笑いながら観た。
出演者たちがどう思って演じているのか知りたい...
そんなわけで、アホな映画で笑いたいという気分には合ってたけど、
のど元過ぎたら評価できない気がします。
#どっちにしろvol.2も観ます。ひげのじじいが気になるので。
★☆☆☆

May 16, 2004

トーク・トゥ・ハー

看護士のベニグノは、交通事故で植物状態となった
アリシアの看護を4年も続けている。
一方、ライターのマルコは女性闘牛士のリディアと
付き合うようになるが、彼女も牛にやられて植物状態に...
女性経験のない屈折気味のベニグノと、
やたら感受性の強い「泣く男」マルコの、対照的な愛が描かれる。

これは、どう解釈していいか悩む映画だった。
一途な純愛と考えると、ちょっと弱者に甘すぎるし、
そんな浅い作品じゃないはず...
男同士でも孤独感は癒せるのに、結局男性には女性=母が必要なのか?
という側面を垣間見た気がしたけど、監督がゲイなのを意識しすぎかな。
で、Amazonのレビュー(タイトル「王子のキス」)をみて、なるほどーと思う。
いろいろ考えさせてくれる良い映画でした。
★★★☆

May 09, 2004

ジア 裸のスーパーモデル

70年代に活躍したらしい、実在のモデルの伝記的ストーリー。
田舎から出て一躍トップモデルとなるのだが、
彼女にあるのは子供の頃から感じ続ける孤独感だけ...

こういう心の病を持ってる人って、やっぱり親のせいだよな、
とまじめに考えてしまった。代わりに自分が側で
かわいがったり、叱ってやりたいような、そんな切なさ。
『アンジェリーナ・ジョリーの体当たり演技』は見応えがあります。
ラストシーンがとてもいい。
★★★☆

May 03, 2004

天才マックスの世界

言ってしまえば恋愛を軸にした青春もの。
なのでこの邦題は微妙... ジャケ&タイトルで期待するとダメだと思う。
ただ、キャラクタや人間関係の設定は確かに面白くて、
ロイヤル・テネンバウムズ好きな人が同様に評価するのは納得。
最後までそこそこ楽しめるけど、個人的には恋愛話じゃない方向を
求めてしまう。でもキライじゃないですよ。
★★☆☆

April 30, 2004

スイミング・プール

女流ミステリー作家のサラは、出版社の社長ジョンに勧められ
彼の南仏の別荘でしばらく過ごすことにした。
絶好の環境で仕事もはかどるはずが、突然現れたジョンの娘
ジュリーの気ままな振る舞いで台無しに。
苛立ちながらもジュリーの行動が気になって仕方ないサラ。
覗き見を重ねるうちに創作意欲を刺激され、彼女ともうまくやれる
ようになってきた矢先、スイミング・プールで殺人事件が起こる...

というわけで試写会に行ってきた。
南仏のゆったり感、プールの輝き、リュディヴィーヌ・サニエの惜しげもない
裸にまずは視覚で満足。ストーリーも惹かれるものがある。
あとは残された謎をどうするか... 観た人は教えてください。
★★★☆

April 29, 2004

オール・アバウト・マイ・マザー

最愛の息子を亡くしたシングルマザーが、
彼の父親に会うために、かつて過ごしたバルセロナに向かう。
そこで描かれるさまざまな女性(含オカマ)の生き様。

当時レンタル開始された頃に一度観たのだが、
途中でウトウト... 感想はといえば、"退屈"だった。
ほんとバカだったよなー、こんなに良い作品なのに。

いろんな賞を取っている映画を観て、「よく分からない」と思ったら、
その映画よりも自分の未熟さを疑ってみるべきだ。
ただし、アカデミー賞は除きます。
★★★★

April 21, 2004

アモーレス・ペロス

以前DVDで観て良かったので、CATVにて再度鑑賞。
闘犬で稼いで、兄嫁と駆け落ちを計画する若者。
交通事故のせいで一気にスターダムから転落するモデル。
過去に犯した出来事のため、浮浪者のような生活を送る老人。
それぞれの行く末がオムニバス形式で描かれるのだけど、
カラーの異なる3組みのエピソードが巧みに絡んでいるのが面白い。
これはいい映画です。
★★★★

April 19, 2004

CQ

1969年のパリ。2001年を舞台にしたSF映画の撮影が進んでいた。
観客ウケする映画にしたいプロデューサーは、
自分の信念を表現したい監督ともめ、クビにしてしまう。
編集に携わっていたポールに代理監督をやるチャンスが...

レトロフューチャーな映像&サウンドのシャレた映画で、
そこだけ見てもそこそこ楽しめると思う。
特に「ドラゴンフライ」役の美女は超セクシー。
その裏で、代理監督ポールの成長ぶりがきちんと描かれてる。
たぶん、ポールはローマン・コッポラ自身じゃないかな。
周りから求められるものと自分が作りたいものとの間で悩み、
クリアしたときに一皮剥けてるという、ありがちなパターンだけど
ぼくはコレ好きです。
★★★☆

April 17, 2004

愛してる、愛してない...

アメリのオドレイ・トトゥ主演のラブストーリー。だと思ってたら違った。
タイトルで引いてしまっていたのだけど、見てみるものだ。
実際はサスペンス仕立てのストーカーもので、これがなかなか楽しめる。
「ハリウッドから早くもリメイク権の申し込みが殺到している」のも納得。
ところでフランスでもこういった問題は多いのだろうか...
みなさんも危なそうな人には誤解を与えぬよう、気を付けてください。
オドレイ・トトゥは良くも悪くも危ないイメージ定着。

★★☆☆

April 11, 2004

存在の耐えられない軽さ

女性にだらしない脳外科医トマシュと、それを承知で付き合ってる
画家のサビーナ。ちょっとしたきっかけでトマシュのもとに押しかけ
結婚してしまうカメラマン志望のテレーザ。
プラハの春のチェコを舞台に、三人の生き方が描かれる。

登場人物それぞれのキャラクター、微妙な心理を通して
軽く生きる、重く生きるというのはどういうことか考えさせられる。
なんだかんだ言って、三人とも重く生きていくのだけど
共産主義においては皆軽い存在に過ぎないのが切ない。
ちょっと長いけど、三人の関係が素敵な良い映画でした。
★★★☆

April 09, 2004

過去のない男

暴漢にボコボコにされ記憶喪失になった男が、
下層労働者に助けられ、コンテナ生活をはじめる。
彼らとの生活にも慣れ、恋をし、気力が出てきたところで
ひょんなことから自分の身元が判明する...

淡々とした登場人物、少ないけど気の利いたセリフなどは
以前観た「浮雲」と共通するけど、こちらは明るいイメージだった。
意外とテンポがよく笑えるシーンも多くて、最後まで楽しめた。
(クレイジーケンバンドの曲まで使われてます)
とにかく人生は前進するしかないんですね。
★★★☆

April 04, 2004

アバウト・ア・ボーイ

親の作った歌の印税で暮らす空っぽな男が、
家庭に問題のある少年と出会って変わっていく。
ハナから想像してたとおり、良い意味でありきたりの映画。
妙な思考をめぐらす必要もなく、ほのぼのできた。
テンポもよく適度に笑えて、後味のいいストーリーでした。
★★☆☆

散歩する惑星

ストーリーが有るような無いような、非常に説明しにくい作品。
とにかく言えることは「構想20年・撮影4年をかけて創り上げた大作。
CGは一切使用せず。」という宣伝文句は全く意味がない。

どこかの惑星(地球としか言いようがないけど..)を舞台に、
登場人物それぞれに起こる出来事がゆるいテンポで描かれてゆく。
みんな逃げ出したいことから逃げ出せない、死んでも死にきれない。
そのひとつひとつがシュールで、ニヤリとした笑いを誘うのだが、
監督がCM界の巨匠というだけにアート的だし、かなり観る人を選ぶ。
ぼくは選ばれなかったようです。
★★☆☆

と書いた後、実はあらゆるシーンがアタマから離れません。
まんまとハメられたのでしょうか。
気になる方は観てみてください。

April 02, 2004

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

冤罪で死刑宣告を受けた大学教授が、
死刑の前の3日間、女性記者のインタビューに事の経緯を語る。
単なるサスペンス映画としても十分に楽しめたが、
冤罪、死刑問題に対する問題提起も十分に感じ取れた。
ボーナス・トラックの監督インタビューで語られている通りの映画だ。
個人的にはかなりヒットです。
★★★★

April 01, 2004

僕たちのアナ・バナナ

なかなかいい話なのに、邦題が外してやしないか。
このタイトルで観客を逃したかも知れない。
原題は「Keeping the Faith」で、信仰をモチーフに
信頼とか愛とか、大袈裟にいえば人生について、描かれていた。
単なる三角関係のラブコメディにとどまってないと思う。
それにしてもエドワード・ノートンは観る映画ごとに
全然違った人物に見える。すごいなー。
ちなみにアナは知る人ぞ知る、ダーマです。
★★★☆

March 31, 2004

WATARIDORI

20億円もかけて鳥を撮ったドキュメンタリー的映像。
いやー、これはヒマなときにキレイな画面でゆっくり観たい。
ただひたすら色んな鳥が出てくるだけなのだが、逆にそれがいい。
鳥はたまにCGに見えるほど美しいし、景色も雄大。
キレイな部分だけではなく、死に様まで含まれているけど
とにかく鳥好きにはたまらないと思います。
★★★☆

イングリッシュ・ペイシェント

第二次大戦中、全身大やけどで記憶喪失の男が連合軍に保護される。
従軍看護婦のハナに看病されるうち、やがて彼の記憶がよみがえる...

すごく切ない大恋愛。
戦争の悲惨さを別の視点から描いていて素晴らしい。
ただ、いかんせん長いです。
★★★☆

こねこ

ロシアの映画なので、どこかもの悲しいのだけど
その辺の動物映画にありがちなつまらない演出などがなく、
なかなか好感がもてる。ちゃんとネコを撮ってるという感じ。
とにかくネコ好きにはたまらないと思います。
★★☆☆

でも amazon の
あわせて買いたい『こねこ』と『キル・ビル Vol.1』どちらもおすすめ!
って、キル・ビルなんだ。

March 29, 2004

火を噴く惑星

1961年、ソ連時代のロシアのSF。
金星に不時着し、まあそこそこの危機が迫るのだが
全体的には平和で道徳感ある映画。共産主義だからかな。
ちょっと危ない感じのロボット「ジョン」が異彩を放つのだが
カルト的人気という割には、物足りなさが残る。
キンザザを引き合いに出すのは間違いじゃないか。
ただ宇宙へのロマンは感じた。当時の人にしてみれば、
2000年にもなれば金星くらい行ってると思っただろう。

まだ、全然です。
★☆☆☆

March 25, 2004

ムーンライトマイル

個人的に好きな「ドニー・ダーコ」のジェイク・ギレンホールが
出てるってことで、ひそかに期待していた作品。
確かにいい話ではあるのだけど、最後まで感情移入できなかった。
死んでしまった婚約者の人物像や登場人物たちとの関わりが
まったく見えてこないというのもあるし、そもそもジェイク扮するジョーの
生き様に賛同できないわけですよ。ご両親にお悔やみ申し上げます。
ただ、ハリウッドにあって、こういう映画を撮ろうという姿勢は歓迎。
★★☆☆

March 23, 2004

ストーリーテリング

これは面白かった。登場人物みんなが何かと問題を抱えてる。
人種とか障害とか階級とか「差別はダメ」って言うけど
そんなこと言ってる時点でそういう意識があるのだ。
ほとんどの人は偽善・ことなかれ主義でしょ。
昔のテレビ番組を最近見ると、セリフに「ピー」が入ってることがよくある。
こないだガンダムに入っていたときは呆れた。かえって逆効果じゃないか。
そんな「ピー」の部分を全部出しちゃったような映画なわけですよ。
★★★☆

March 21, 2004

ゴスフォードパーク

宣伝を見て、密室殺人の映画だと思い込んでいた。
でも実際は、当時の貴族社会の生活、価値観、人物像といった
細かい描写を、その使用人たちの視点で楽しむのがメインのようだ。
事件もそれを補うイベントに過ぎないと思えばなかなか面白い。
いつ事件が起こるのか、誰が怪しいのか、なんていう見方をしてしまうと
肩すかしをくらう。ぼくはそんな見方をしてしまったわけですよ。
★★☆☆

March 20, 2004

ロード・トゥ・パーディション

これはどうだろう。
ギャングものとしても、親子愛ものとしても面白くない。
ベタで浅い感じだった。風景とか映像的には良いのだけど。
★☆☆☆

えびボクサー

えびボクサーなわけですよ。
公開当時、かなり見に行こうと思ってたけど結局行かなかった。
えび(ホントはシャコね)が暴れるシュールなコメディだと思っていたが、
結構まじめなヒューマンドラマじゃないか。
いい話なんだけど、エビを出すならもっと面白く、
まじめに行くならエビじゃなくてもいいんじゃないか、という感想。
★★☆☆

March 19, 2004

鉄男

当時気になっていた映画だけど、ようやく今更見た。
肉体、鉄、同化、サビ。とてつもないエネルギー。
ものすごい悪夢を見ていると思わないと分けわからんけど、
ラストのヤツのセリフには、ああそうだよね、と思った。
★★★☆

March 18, 2004

東京フィスト

なんか単純に面白かった。登場人物が魅力的。
特に塚本晋也が好きになってしまった。
とにかくみんな殴り殴られ血だらけだけど、
無機質な都会に生きる無機質な人間には
これくらいエネルギッシュで痛いことが足りないんだな。
★★★☆

六月の蛇

今日はですね、塚本晋也特集だったわけですよ。
これはエロティックで美しくて良かった。
ストーリーがどうだとかいうよりも、
本当に写真集を見てるようなところがあった。
黒沢あすかも素晴らしかったけど、神足祐司がいい味を出してるなー。
★★★☆

March 16, 2004

アイリス

英国を代表する女流作家・アイリスと夫ジョンの半生。
しみじみとしたラブストーリーだが、それ以上に人の一生について
深く考えさせられる。
言葉のプロがアルツハイマーによって言葉を失うのも切ないけれど、
何も残せず意識がしっかりしてるのも切ないかも知れない。
★★★☆

March 15, 2004

ドッグヴィル

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアーの最新作。
白い境界線で描かれた「町」のうえでストーリーが展開されるのが面白い。
ぱっと見は舞台のようだが、映画と呼ぶに十分な内容だった。
ダンサー・イン・ザ・ダークが苦手なぼくも、ここで描かれる倫理観には納得。
アメリカの傲慢さを皮肉ってると思うのは考えすぎかな。
ニコール・キッドマンも良い。
★★★★

March 10, 2004

裸足の1500マイル

隔離同化政策のために強制的に収容所に連れ去られた
アボリジニの混血児たちが、とんでもない距離を歩いて逃げるノンフィクション。
差別している白人側は「彼らを野蛮な生活から救っている」のだそうだ。
いろんなところで同じ迷惑をかける人たちです。
歴史を知るうえで見ておいて損はない作品。
★★★☆

プレッジ

ジャック・ニコルソンの刑事もの。
といっても、主題は事件解決にはない。
個人的にはすっきりしないんだけど、つまりそこが問いかけなんだな。
★★☆☆

March 06, 2004

グッバイ、レーニン!

昨日の虎の門でも紹介されてたドイツ映画。
ぼくも先週見たけど非常によかった。
★★★★

恵比寿ガーデンシネマのセレクトは個人的にアタリが多い。
今回は「25時」も見てしまったのであった。こちらもなかなか。
★★★☆